女性と男性にはどんな違いがあるの? 男女が仲良くする方法

「男子って何考えてるかわかりにくい…」「女子って何でも話したがるよね」
そんなふうに感じたこと、ありませんか?
友だち同士やクラスの中でも、男女で話が合わなかったり、ちょっとしたすれ違いでケンカになったりすることって、よくありますよね。
でも、そもそも女性と男性って本当にそんなに違うんでしょうか?
違うとしたら、どうすればうまく仲良くできるのでしょうか?
今回は、脳のしくみや心理学の研究をもとに、男女のちがいや、仲良くやっていくためのヒントをわかりやすく紹介します。
男の子と女の子、脳はどう違う?
まず、「男の子と女の子では脳のつくりが違う」と思っている人がいるかもしれません。でも実は、脳のつくりそのものに男女で大きなちがいはないことが、たくさんの研究からわかってきました。
もちろん、細かく見れば「感情の感じ方」や「空間の認識のしかた」に、ちょっとした傾向の違いはあります。でも、それは「ほとんど気にしなくていいレベル」。むしろ、同じ性別の人同士の個人差のほうが大きいと言われています。
たとえば、「女の子のほうがおしゃべり」とよく言われますが、実際の研究では、1日に話す言葉の数は男女であまり変わらないという結果も出ています。
つまり、「女の子だから」「男の子だから」と決めつけるのは、ちょっと早とちりかもしれませんね。
それでも「なんか違う」と感じる理由
じゃあ、なぜ「男子と女子は違う」と感じることがあるのでしょうか?
それは、育てられ方やまわりからの期待が関係していると言われています。
たとえば、小さいころから「男の子は泣かない」「女の子はやさしくしなさい」と言われること、ありませんでしたか?
こうした言葉が、少しずつ「こうふるまうべきだ」という思い込みを作っていくのです。
その結果、男の子は感情をあまり出さずにがまんするようになり、女の子は共感や会話を大切にするようになる—。そんな“クセ”のような違いが生まれてくるわけです。
「男子は自分で考えたい」「女子は話を聞いてほしい」って本当?
よくある話に、「男子は一人で静かに考えるのが好き」「女子はとにかく話を聞いてほしい」というものがあります。これも、ある意味では一部の傾向として当たっている部分もあります。
心理学の研究によると、女の子は悩んだときに誰かに話すことで安心することが多く、男の子はまず自分の中で考えてから行動にうつすことが多いそうです。
でも、これはあくまで“傾向”であって、すべての人がそうだとは限りません。男の子だって、話を聞いてもらって安心したいときはありますし、女の子だって、一人で考えたいときもあります。
だからこそ、「男子はこう!」「女子はこう!」と決めつけるのではなく、その人の性格や気持ちを大切にすることが何より大切なんです。
男女がぶつかりやすい理由
男女がすれ違ってしまう理由の一つに、「話し方のちがい」があります。
たとえば、女の子が「今日ね、先生にちょっと注意されちゃって…」と話し始めたとします。これは「聞いてほしい」「共感してほしい」気持ちからの会話です。でも、男の子は「それならこうすればいいよ」とすぐにアドバイスをしてしまうことがあります。
女の子からすると、「わたしはただ聞いてほしかっただけなのに…」となるし、男の子は「せっかく解決法を教えたのに、なんで怒ってるの?」となってしまうわけです。
こうしたすれ違いは、「相手の考え方のちがいを知らない」ことから生まれるのです。
男女が仲良くやっていくには?
では、どうすれば男女がもっと仲良くなれるのでしょうか?
そのカギは、「ちがいを理解しようとすること」にあります。
ここでは、仲良くするためのヒントをいくつか紹介します。
① 「わたしはこう思う」と伝えよう
相手を責めるような言い方をすると、ケンカになりやすいです。
たとえば、「どうしてこうしてくれなかったの?」と言われたら、誰でもイヤな気持ちになりますよね。
そんなときは、「わたしはこうしてくれたら嬉しい」と、自分の気持ちを伝えるようにしてみましょう。
これを「Iメッセージ(アイ・メッセージ)」といって、相手を責めずに気持ちを伝える方法です。
② 話を最後まで聞こう
相手の話を途中でさえぎったり、自分の意見ばかり話したりしていませんか?
仲良くなりたいなら、まずは「ちゃんと聞くこと」がとっても大事です。
「うんうん」「それでどうなったの?」といった相づちを入れるだけでも、相手は「ちゃんと聞いてくれてる」と感じてくれますよ。
③ 違っても「それもありだね」と思ってみる
自分とちがう考え方や感じ方をする人に出会ったとき、「それはちがう」と否定したくなることもあるかもしれません。
でも、ちょっとだけ立ち止まって「へえ、そういう考え方もあるんだ」と思ってみてください。
人はみんなちがうもの。性別だけじゃなく、育った環境、性格、経験もバラバラです。
その違いを楽しむ気持ちを持つことで、きっと世界が広がっていきます。
おわりに
女の子と男の子には、たしかにちょっとした考え方や感じ方のちがいがあります。
でも、それは「どっちが正しい」という話ではありません。
大切なのは、相手の立場に立ってみること、そして自分の気持ちもちゃんと伝えること。
お互いの「ちがい」を知って、「わかってくれてうれしいな」「そんな考えもあるんだな」って思える関係が築けたら、男女関係だけじゃなく、すべての人間関係がもっとやさしく、楽しくなるはずです。
ちょっとの気づきで、明日からの人間関係がぐっと変わるかもしれませんよ。